愛という名のもとにあらすじを相関図で分かりやすく解説ネタバレあり

大学卒業から3年後、ボート部の仲間たちは人生のさまざまな道を歩んでいました。

高校教師のタカコ（演：鈴木保奈美）は、政治家で父親の秘書に転職したケンゴ（演：唐沢寿明）からのプロポーズを受け入れます。

恩師の訃報をきっかけに、ボート部仲間は久しぶりに再会し、レガッタという店で昔話に花を咲かせます。

夜皆で集まる場所はいつも「レガッタ」というオシャレなお店だよ。

アメリカから帰ってきたトキオは、彼女の家に転がり込む「ヒモ」生活を送っていました。

一方、ナオミ（演：中島宏海）は不幸な恋（不倫）に苦しみ、自殺未遂をし、仲間たちが病院へ駆けつけます。

病院で、トキオは仲間たちの無関心を責めますが、ケンゴは「もう皆仕事がある、お前みたいにいつまでもガキじゃないんだよ。」と言って殴り合いの喧嘩に発展してしまいます。

彼らはナオミへの思いやりの欠如を痛感し、反省の念に駆られます。

ナオミが意識を取り戻し、仲間たちは喜びをわかち合います。

タカコは病院の屋上で落ち着かないトキオに対し、「今でも私はマネージャーだから放っておかないからね！」と支えることを約束します。

一方、ケンゴは証券マンのチョロからの株の勧誘を断ります。

チョロはケンゴに「お前は昔から俺のことを見下してた」と急に怒鳴りはじめました。

タカコはナオミの不倫相手の産婦人科医ゴロウ（演：森本レオ）に直接会い、責め立てました。

そして、トキオはゴロウから「奥さんに不倫をばらす」と１００万円を脅し取るのです。

ナオミの快気祝いでしたが、トキオに「脅し取ったお金を返して」と泣いて責め、快気祝いは台無しになってしまいます。

翌日、ノリ（演：洞口依子）はジュン（演：石橋保）を連れて、小説を出版社に持ち込みますが、編集担当者から「君、才能がないわ」と酷評されてしまいます。

ノリは余計なこと（出版社に持ち込んだこと）をしてしまったことを、深く反省し泣きじゃくります。

ドライブ中のケンゴとタカコは「女だ、男だ」と口論になり、タカコは「結婚を考え直すわ」と伝えます。

トキオはダイヤルQ2（ドキドキツーショットダイヤル）の怪しい個人事業（電話で性的サービスを行う）をはじめ、女性を募集していました。

そこに真面目そうなメガネの女性キリコ（演：深津絵里）が現れます。

トキオの「君、どうしてこんなバイトやってんの？」の問いに、キリコは生真面目に「人間に性的興味がない、この仕事は一種のリハビリだから」とミステリアスな回答をします。

業績不振のチョロは、ケンゴに「ケンゴの父親の株を預からせてくれ」と土下座で懇願し、ケンゴは承諾します。

ノリはジュンに小説のため「経験しておいた方がいいんじゃない？」と積極的に自分からラブホテルに誘い関係を持ちます。

ノリは女性陣との会話で「ジュンも私のこと好きだったのかも」とウキウキです。

一方ジュンはトキオに相談しトキオの「ノリだっていっぺんやったくらいで結婚なんていいださねぇだろ」との意見に安堵します。

ノリとジュンには温度差があるようです。

夕方、自宅に帰ってきたタカコは、突然母が再婚相手を連れてきて（板金屋のカナモリ）怒って家をでます。

タカコは「私にとって父親は１人、お母さんも同じ気持ちだと思ってた」と母に迫り再婚に反対します。

チョロはノリとの話で以下のことを打ち明けます。

大学時代、ケンゴとトキオがタカコを巡って潜りのタイムで「負けた方がタカコの前からいなくなる」という勝負をしていた過去があったのです。

タカコの生徒、ヒラオカ（演：山本耕史）が長期欠席し、その母（演：高畑淳子）はタカコに不満を抱いています。

一方、タカコの母、清絵は再婚話を断念しました。

ナオミは知り合いの雑誌社をジュンへ紹介し、ジュンから感謝されます。

そんなナオミにノリは嫉妬します。

ナオミはノリに「一度寝たくらいで恋人顔してたら男（＝ジュン）は重荷に思うよ」と無神経な発言をします。

逆にノリはナオミに「自分は何度（ゴロウと）寝たって駄目じゃないの？奥さんに嫉妬して自殺するなんて重荷じゃないの？」と応戦し喧嘩になります。

そして、ナオミが紹介した出版社の担当は、ジュンの小説など読んでおらずナオミが目当てなだけなのでした。

タカコは代議士であるケンゴの父健蔵に会い「教師をやめます」と伝え、健蔵もタカコを「いいお嬢さんだ」と気に入ります。

ところが後日、健蔵の秘書からケンゴとの結婚を取り消すよう頼まれます。

「選挙に勝つか負けるかは、代議士周辺で働く全ての人間の死活問題なんです。」と頭を下げます。

そこで、タカコは最初からケンゴの父健蔵は、自分との結婚を断るつもりだったことを悟ります。

タカコはケンゴに「政治家を目指すことを辞める気は無いか」尋ねてみるも、ケンゴは「政治家は子どもの頃からの夢だったから」と答える。

トキオは、「性的興味がない」ことを悩むキリコにキスをして「どう？」と感想をたずねます。

そこへ、警察が登場、トキオの個人事業（ダイヤルQ2）が問題を起こし、彼は強制売春容疑で逮捕されます。

トキオの会社の従業員の女性が、外部で客と会ってホテルで財布を盗んでいたからでした。

ケンゴの父健蔵に頼みすぐに釈放されました。

トキオは倫理委員会の指摘をくぐりぬけるため、ダイヤルQ2の電話相談をクイズ形式に変更しました。

その際、キリコから「私はあなた（トキオ）に恋をしているかもしれません。」と告白されます。

ノリは妊娠に気づいたものの、「ジュンに伝えた時の反応が怖い」とタカコに相談します。

直接伝えるのが不安だったノリは、仲間を集めて飲みながらジュンに「妊娠している」ことを報告します。

すると、ジュンは「本当に俺の子なのか？付き合って間もないから」「子どもを産むかどうかはどっちでもいいよ」とそっけない反応をします。

ジュン、責任感無さすぎ、酷すぎるわ…

チョロはケンゴから預かった株券を返しますが、その夜、上司に誘われ、仲間の会合にも出られない破目にあいます。

一方、上野動物園で不倫相手のゴロウと会ったナオミは「キミの部屋代を払うよ」と言われて怒る。

週末、タカコはケンゴと江ノ島へ出かけますが、気まずい思いで帰ります。

そのタカコの学校では、全国模試が行われ、休んでいたヒラオカ（演：山本耕史）も受験するが、校内順位で42位に転落し、頭をかかえて教室を飛び出し去ってしまう。

キリコはトキオに恋をし、トキオがタカコを想っていることに勘づきます。

タカコはトキオと会い急に「やっぱり教師を続けたい、政治家の奥さんは私にはつとまらない」と伝え、身を引く気持ちをかためていた。

雪の降る夜、タカコは歩いて帰宅途中、強姦に襲われ、必死に抵抗し犯人のサングラスと帽子が取れると、その顔は驚くことに生徒のヒラオカでした。

ヒラオカは顔を見られて逃げていき、強姦は未遂に終わりますが、タカコはこの記憶がトラウマとなります。

ジュンの子どもを身ごもったノリは「子どもを堕ろすことに決めた。手術日も決めたの」とタカコに電話で伝えます。

ナオミはこっそり不倫相手五郎の自宅を見に行っていました。

五郎から「キミは僕の妻と立場を変わりたいとそう思っているのか？であった頃はそうじゃなかった。俗っぽいことは大嫌い、今さえよければそれでいい、僕の罪悪感なんか笑い飛ばしていた」と批判されます。

ナオミはノリに「寝たくらいで結婚なんて重い女」って言ってたのにね

ナオミの本音も実は同じってことじゃないのかな

子どもを堕胎するため手術室に入った則子は不安に襲われます。

自分は堕胎をするのに対し、同じ産院には産声をあげる沢山の赤ちゃんがいるのでした。

そして、タカコとナオミの前でノリは「私、産んじゃだめかな？」と号泣しました。

タカコは男性仲間を産院に集合させ「男の尺度で女を見ないで！女は男の性のはけ口じゃないのよ！」と強烈に怒ります。

それでもノリは「ジュンは悪くないの、ごめんね、ごめんね」と謝り続けます。

そしてジュンはノリに「結婚しよう」と伝えます。

ノリは子どもを産むことを決意します。

ケンゴは父健蔵（演：竜雷太）に「結婚前にタカコの母にも会ってほしい」と伝えます。

そこで、父から「タカコは結婚相手として不適当、選挙のためにはカミゾノ家（婚約者ミワ）との関係が必要なんだ」と伝えます。

政治家の夢をあきらめるか、タカコと結婚するかの2択に、ケンゴはタカコの結婚をやめ、政治家になることを決心します。

それを知ったトキオは怒り、「結婚しろよ！てめえ」とケンゴを殴ります。

ジュンは言う「タカコとケンゴは似すぎている。自分にも他人にも厳しい。だから合わないと思う。あの二人は終わりだ。だけどトキオは自分にも他人にも甘い。」

だからタカコとトキオの方が性格が合ってるんじゃない？って言ってるよ

考えに変化のあったタカコは、当初反対していた母親の相手（板金屋さんのカナモリ）に「母のことをよろしくお願いします。」と結婚賛成の意思を伝えに行きます。

ナオミは不倫相手の医師ゴロウから若い医者を紹介されて精神的に荒れ、ノリとタカコに八つ当たりをします。

キリコはトキオに「自分が何故男性に興味を持てないのか」行きついた答えを伝えます。

「初めて初潮があったのは小学5年生、その時の父親の視線が男性への嫌悪感に繋がったせい」

そして、現在トキオに惹かれたことで男性への嫌悪感から解放されそうだ、さようならと去っていきました。

タカコはケンゴに「私とケンゴの別れは後ろ向きじゃない、仲間ではいられるわ」と話します。

ーーー浜田省吾「愛という名のもとに」ーーーが流れます。

チョロはバー「ルージュ」でジャパゆきさんのジェイジェイ（演：ルビーモレノ）が接客していた客がしつこかったため、その客を殴り、感謝したジェイジェイから紙に書かれた電話番号を受け取ります。

タカコはトキオに「生徒（ヒラオカ）から強姦未遂被害を受け、その生徒のうちに行くから付いてきて」と依頼します。

ヒラオカは子どもに過干渉をする母親（演：高畑淳子）のもとで苦しんでいました。

タカコはヒラオカに「私だって失敗する。教師としてではなく巡り合えた一人の人間としてもう一度自分にチャンスが欲しい」と本音をぶつけます。

すると翌日ヒラオカは登校してきました…

嬉しくなったタカコはトキオにヒラオカの登校を伝えました。

そしてその電話でトキオはタカコに告白しました。

「俺、真面目に働いてみようと思う、そしたら一緒に暮らさないか。」と。

タカコはトキオから告白されたことを思い出し、トキオに気持ちが傾いていきます。

トキオは医療機器営業職が決まり、大学病院に営業にまわります。

ところが、こっそりトキオに医療機器購入の見返りとして謝礼を求める教授に「あんたそれでも医者か？」と怒り会社に戻りますが、会社の上司から「そんなの当たり前だ」と叱責されます。

そして、すぐに会社を辞めてしまうのでした。

婚約者のミワは、ケンゴの家に泊まります。

タカコはトキオに、ケンゴはミワに新たな関係がが動き出したようです。

チョロは皆にジェイジェイを紹介します。

ノリとジュンは、ノリの親にジュンは結婚の挨拶に行きます。

ところがノリの両親は「田舎は世間体が大事だから子どもを堕ろしてから結婚を考えたら？」と言われます。

話し合いが終わり、帰りに結婚後のことを話しだすノリ。

イライラしたジュンはノリに「いいかげんにしろ 」と怒鳴ってしまいます。

ナオミは部屋でジュンに「不倫相手と別れることにした」と伝えるとジュンからキスをされ「ノリに悪いよ」と言いながらも関係を持ってしまいます。

ノリはジュンの子どもを身ごもっていいるのに…
これはジュンもナオミも酷すぎてドン引き

ーーー浜田省吾「もう一つの土曜日」ーーーが流れます。

トキオは今度はパチンコ店で働きはじめます。

タカコは高校の生徒たちに心を一つにできるよう一緒に走ろうと訴えますが、参加した生徒は今のところ一人だけです。

トキオはアパートに引っ越しをします。

ケンゴはトキオのアパートを訪れ「トキオ、タカコを幸せにしてやってくれ、（相手が）お前で良かった」と伝えます。

タカコはナオミに電話した際、その後ろにジュンがいることに何となく勘づきます。

タカコはナオミを注意しますが、ナオミはタカコに「あんただって寂しいからトキオとつきあってて、本当はケンゴのことが好きなくせに」と言い返されてしまいます。

ジェイジェイは「私の母親が心臓病ですぐに手術をしなくてはならないです。だけどそのためには200万円かかります。」とチョロに相談します。

そして、チョロは会社の客のお金を横領しそのお金をジェイジェイに渡してしまうのでした。

ケンゴはゴルフ場建設で森林伐採で環境が破壊されていることを代議士の父に訴えるもかわされてしまいます。

ノリはジュンの態度にずっと苦しんでいましたが、流産しかけて病院に運ばれてしまいます。

その時、ジュンはナオミの家に会いにいっていたのでした。

ケンゴはジュンを責めましたが、ナオミは「私やジュンはケンゴみたいに強くない」と泣いて訴えます。

ーーー浜田省吾「いつわりの日々」ーーーが流れます。

ナオミは不倫相手のゴロウに新しい恋人として広告代理店のサカキを紹介します。

チョロはジェイジェイと結婚を考えウキウキしていました。

ところがチョロは目撃してしまいます。

ジェイジェイが別の男性にも「お金かかります。あなたいい人ね。心配ないし。」と騙しているところを。

ノリはジュンに「子どもが流産すればよかったのにね」と言って自分のお腹を殴り、お腹の子どもを殺そうとし看護師に止められます。

チョロの上司はチョロが客の金を200万円横領したことに気づき、「お前はクビだ、二度と俺の前でチョロチョロするな」と罵倒します。

そして上司に暴力をふるい、チョロは茫然としながらさまよい歩きます。

チョロはノリの病院を夜中にこっそり見舞います。

翌朝、傷害容疑で指名手配されたチョロを仲間たちが手分けをして探します。

チョロはタカコに電話して「俺は社会に出るのが怖かった、いつも何かに怯えて生きてきたんだ、実は俺タカコのことずっと好きだったんだ」と告白して電話を切ります。

ーーー岡林信康「友よ」ーーーが流れます。

ようやく、仲間たちはチョロの居場所を探し出し、向かい倉庫の扉を開けますが…

チョロは首を吊って自殺していました。

「目をあけてくれ」と半狂乱になるケンゴでしたが、トキオが「もう死んでるんだ」と止めます。

トキオはジェイジェイの店に行き「倉田篤（チョロ）知ってるか？死んだ。線香の一本でもあげてくれないか？」と頼む。

チョロの母親は、「皆さん（大学の仲間）をチョロがとても大事に思っていて、皆に会えて明るくなりました。本当に本当にありがとうございました。」と伝えます。

チョロを死に追いやってしまった号泣するジェイジェイにもチョロの母親は優しくハンカチを差し出しました。

ーーー岡林信康「友よ」ーーーが流れます。

チョロのお母さんが皆に「ありがとう」を言うシーンは私も号泣した！

チョロの死で、仲間はそれぞれ強く生きる方向に考えが変わっていきます。

ノリは子どもを産むことを決意します。

タカコは高校の生徒たちにチョロの自殺を訴え、「一番大切なものは何か」を伝えます。

仲間たちはそれぞれ、前を向いて生きていく方向に考えが変わっていきます。

一方、トキオから電話で「夕刊を見てくれ」と言われたタカコは夕刊を確認します。

紙面には“高月議員（トキオの父）受託収賄容疑～実息健吾氏による内部告発”の見出しでした。

ケンゴは実の父親を告発したのでした。

ケンゴは代議士の父親を告発後、ひどく落ち込んでいました。

しかし父親は「それでよい、もしお前が将来政治の世界に立つなら不正を正すため自らの父親を裁いた、そのことをうたい文句に選挙に立つがいい」となだめました。

そしてケンゴは、ミワ（演：夏川結衣）に「親父はもう選挙に立つつもりはないので、君との縁は無くなった」と別れを告げる。

ノリは「私みたいな子じゃなくタカコみたいな強い子にしたい、だから一人で生きていくことにした」と産まれてくる子どもを一人で育てる決心をします。

ナオミは自分の選択で橋爪五郎との不倫を継続することを選びます。

ナオミはゴロウに「あなたが死ぬ時は奥さんが看取ると思うけど、最後に思うのは私で会ってほしい」とお願いします。

タカコは生徒たちと一緒に走り心を一つにし、生徒たちの支持を得ます。

トキオはいつの間にかいなくなり、アルゼンチンに行ってしまいました。

今度はアルゼンチンでダイヤモンドを掘ってるらしい‥
一攫千金を狙うのが最後までトキオらしい（笑）

タカコの母は再婚し、タカコはひとりぼっちになり堪えられない程の強い孤独を感じていました。

ケンゴに別れ際、「寂しくないか？」と聞かれるも「大丈夫、私強いから！」といつものセリフで答えてしまいます。

並木道の下で仲間たちの幻想を見ながら、タカコは「誰かが辛い時にそっと支えあう、そんなすみれの花に私たちはなりたい」と言いました。